小さな散歩道

西町緑地から栄緑地 (国分寺市西町〜立川市栄町)

栄緑道の入り口 南武線西国立駅徒歩5分。中央線を渡って(通称第八踏切)、北第一公園から北へ向かう遊歩道が今回の散歩道だ。かつて立川には立川飛行場があり、立川駅から飛行場まで引込み線が設置されていた。戦後アメリカ軍に接収されたが、1968(昭和43)年まで、ジェット燃料の輸送に使われていた。9年後立川基地が全面返還されて、線路は取り払われて、遊歩道化されたという。
西町緑道の終点ちかくにある線路を利用したアーチ 公園から国立市の北緑地を北に進むと立川と国立を結ぶ小さな路地が東西に走っている。「ここの交差点はかつて引込み線の踏切があったところで、線路が草に埋もれていたことがあったよ」と近くの団地に住むおじいさんが教えてくれた。その交差点を北に向かうと鉄道のレールを利用した丸いアーチがあった。進むとレール柱の立派な藤棚も。遊歩道の両脇は低くなっていてよく見ると、コンクリートの細い支柱の柵がしっかり今も残っている。これはまさに線路の柵だ。国分寺市西町緑地に入り、右には大根やブロッコリー畑が広がる。立川市に入ると名前が栄緑地と変わった。つつじの植え込みが両サイドに続く。ところどころにに子供用の遊具やベンチが置かれている。
緑道沿いにはすべり台、ブランコ、砂場など遊具があり子供に人気 「車が通らないから、子供が遊びながら歩いていても安心です。親も遊歩道の緑や周囲の景色を楽し見ながら歩けるのでうれしい」と幼稚園生と小学生の男の子を3人つれていた近所のお母さん。
べンチ、あずまやも設置 ベンチでゆっくりする老夫婦、あずまやで本を読む男性、健康のために早足で歩く人。農家が朝市を出している事もあり、ここの遊歩道はいろんな年代の人のオアシスロードになっている。
 芋窪街道にぶつかったところで2キロの散歩道は終了した。廃線跡はその面影を探すのも面白いが、歴史も楽しめることがわかった。

(2010年11月掲載)  地図


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