小さな散歩道

多摩市立多摩中央公園 (多摩市落合2丁目) 

外周園路で散歩 多摩都市モノレール多摩センター駅から、京王・小田急線多摩センター駅から徒歩5分。こんな駅に近いところに多摩市の人々の憩いの場になっている広い公園があるというので9月の連休に行った。
  駅から南へ、パルテノン大通りでは多摩商工会議所花かざり実行委員会主催の「多摩センター花かざり」(12日まで)の最中だった。立体花壇の花の壁のトンネルをくぐって多摩中央公園に向かう。
  公園はパルテノン多摩を囲むように、大池とその周囲になだらかな芝生の斜面が広がるレクレーショナルなゾーンと落ち着いた雰囲気のくつろぎの広場のゾーンと多摩丘陵の緑を残した保全ゾーンの3つのゾーンで構成されている。昭和62(1987)年開園、約11.5ヘクタール。遊具などなく、市民のくつろぎの広場という感じだ。
多摩中央公園の大池のほとりのいすで読書を楽しむ  公園は家族連れの笑顔と歓声があふれていた。「ボールをよく見て! いくぞー」、キャッチボールの練習をする父親と賢明にボールを追う小学生の男子。乳母車に座っている赤ちゃんを横目で見ながらバドミントンに夢中になっている若い夫婦。駅前のスーパーで買ったお弁当を座ってゆっくり食べる老夫婦。芝生に座って本を読む青年。
  よく遊びに来るという永山団地に住む小学校の女の子たちは「ここの空は広いでしょ。だから気持ちがいい。友だちと芝生でごろごろ転がるのが面白い」という。みんなみんないい顔をしていた。
くつろぎの広場の旧冨澤家住宅  大芝生広場の南に日本庭園のくつろぎの広場がある。立派な建物は旧富澤家住宅でかつての連光寺村にあったもので、富澤家から寄贈され、多摩市がくつろぎの広場内に移築復元し、平成5(1990)年に開園した。富澤家は古く戦国時代から続く名家で、入母屋造りの式台付玄関のある建物は当家一軒のみという。
  「秋には池の周辺のカエデが赤くなり、池越しに旧富澤家住宅を見るのも風情があっていいですよ」と数回来ているという近所の人が教えてくれた。

「多摩センター花かざり」の立体花だん■多摩中央公園は24時間出入り自由。ペットの散歩もリード付きならOK。 旧冨澤家は9:30〜16:30開園。くつろぎの広場は9〜17時オープン。無料。
■問い合わせ/042-375-8111 多摩市みどりと環境課(代表)。

(09年10月掲載)  地図


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