小さな散歩道

「あきしま水辺の楽校」 (昭島市大神町地先の多摩川河川敷)

 
(左)多摩川の日野用水堰 この堰上流左岸にあきしま水辺の楽校がある  (右)テントで打ち合わせをする会員たち

ワンド周辺の草刈り  昭島駅南口から田中町団地行きバスで、田中小学校下車。多摩川に向かって、産業廃棄物のリサイクル工場を目指して10分ほど歩く。同工場の前の土手から手すり付き階段を降りて河川敷に出る。辺りはヨシが茂り、草がボーボーという感じだ。多摩川の広い河川敷の多くが野球場やサッカー練習場などの施設として整備されてしまっているのに手つかずの自然が残されているのは珍しい。
  「あきしま水辺の楽校」の活動場所は、日野用水堰上流左岸だ。下流にはJR八高線多摩川鉄橋が見える。
  取材に行った日は、同楽校運営協議会の会員15人が、9月13日に行なう「親子で楽しむ魚釣り」(参加募集は終了)のためにワンド(入り江、または大池)内の成長し過ぎた水草の除去と周辺の草刈りの最中だった。炎天下、男性陣は腰まで水に漬かり、水草をレイキに引っ掛けて陸に引き上げていた。女性陣は鎌で周辺の草刈りやゴミ拾いだ。 
ワンドの水中に入り水草取り  「水辺の楽校」は国土交通省河川局が10年前から進めている事業で、河川空間を利用して子ども達の自然体験や、学習の場を整備しようというもので、国と自治体、地域住民が連携して運営、現在、全国で277ヶ所が登録されている。
  あきしま水辺の楽校は、6年前、ショベルカーでワンドと小池をつくり、歩きやすいようにと木道も設置して登録した。多摩川流域では、日野市(2カ所)、狛江市、川崎市に続いて5番目だった。
  多摩川の自然に触れ、野鳥、植物、魚、昆虫などの季節による変化を楽しみながら 観察できるイベントなどの活動をしてきた。
子ども達で賑わう近くの多摩川の河原  同学校を運営する「あきしま水辺の楽校運営協議会」(会員25人)の竹村茂己会長は「この辺りは所々に湧き水が見られ多摩川中流域でも自然環境に恵まれた場所です。多摩川の自然の中で遊び、学び、川と人とのつながりを理解する場にしたい」と話す。
  水辺の楽校エリアではウグイ、オイカワ、大陸バラタナゴなどいろいろな魚が泳ぎ、サギやカモなども羽を休めに来る。
満開のタコノアシ  植物の種類も豊富で、絶滅危惧種U類に上げられているタコノアシ(ユキノシタ科)の花も見ることができた。面白い名前の由来は、花の並んでいる様子が、吸盤の付いたタコの足のように見えるからだとか。
 春はオドリコソウ、夏はオギ、コガマ、白花のタデ、オオマツヨイグサ、ミソハギなどが見られる。冬の景色も格別で枯れたオギに霜が降りて一面銀色の世界になるという。
  「川は危険な場所ではありますが、自然が豊富でいろんな事を教えてくれます。川を知って、上手に付き合ってほしい」と竹村会長はいう。
  (木道は残念なことに、一昨年の台風で被害を受け、現在は取り払われているが、再構築の計画があるという)。

■問い合せ/TEL 042-544-5111 (昭島市役所環境対策課内) 「あきしま水辺の楽校」運営協議会

(09年9月掲載)  地図


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