小さな散歩道

土方歳三史跡(高幡不動尊内) 日野市高幡

 多摩都市モノレール高幡不動駅から、新装なった京王線の駅前を通り、両側に商店の並ぶ参道を抜けて、高幡不動尊へと足を運んだ。
  仁王門をくぐり、正面の不動堂を見ながら、左手の銅像の前へと進む。鉢巻を締め、大小の刀を腰に差し、すっくと立つ若者はご存じ、新選組副長の土方歳三だ。青銅製の像は台座も含めると高さ4〜5メートルか。おなじみの羽織の袖の先や、刀の柄などには金箔のような輝きがうっすら残っている。日本の行く先を見守るかのように、その目は真っすぐ遠くを見据えている。
  台座の横には、銅像建立へのいきさつを刻んだ青銅の板がはめ込んであった。金文字を浮かび上がらせた銘文によると、概略

「多摩の風土に育まれ、義に生き、節に殉じた歳三の三十五年の生涯は、没後百数十年を経た今も男の美学として、語り継がれている……日野ロータリークラブ会員一同は創立三十周年記念事業として出陣姿の歳三像を建立し、その事績を後世に伝えようとした」

とあった。
  銅像のすぐ隣には青緑色をしたやや古い石碑が立っていた。字は薄れたのか簡単には読めそうになかったが、そばの説明板には「近藤勇、土方歳三顕彰碑」とあり、「幕末動乱のうちに大きな足跡を残した二人の殉節を顕彰し、冥福を祈るため、明治21年に竣工した」と記されていた。
  銅像の足元を見ると、「土方歳三家の家伝薬 石田散薬 みぞそば」という立て札の下に、散薬の原料となった葉が青々と茂っていた。

(07年6月掲載)  地図


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