小さな散歩道

立川公園花菖蒲園  立川市柴崎町6丁目

菖蒲園1 菖蒲園2

 モノレールの柴崎体育館駅を降りて、橋のすぐ下に入り口はあった。幅1メートルほどの浅くて澄んだ水路を渡ると、左手に小さな東屋、中には石製のテーブルといす。東屋の周りを幾重にも花壇が取り囲んでいる。この時は、色鮮やかなパンジーが咲き乱れていた。花壇の先には広場があって、木製のベンチがいくつか置かれ、何人かの人影が見られた。
 広場の隣が花菖蒲園だ。広場との間の細い水路を渡ると、畑のような畝があり、畝と畝の間には水がたまっている。水路が二またに分かれ、一方が菖蒲園に引き込まれているのだった。その畝には青々とした菖蒲の苗が植わっている。まだ、つぼみの気配さえない。
 園内は引かれた水が、池か湿原のようにたまっている所も。草むらの陰には、カモのつがいだろうか、こちらを気にはしているものの、逃げようとはせず様子を伺っている。
菖蒲園3 園の傍らに石碑があった。そばの説明板によると、歌人若山牧水の息子旅人の歌碑で、雨の多摩川の情景を詠んだものという。旅人は一時、この近くに住んだそうだから、散歩の折、この公園近くに寄ったかも知れない。
 菖蒲園のすぐ先には根川緑道がある。今度はそちらを訪れようか。この号が出るその頃は菖蒲園の花が満開かな、と思った。

(05年6月掲載)  地図


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