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公園の半分を占める芝生広場
日野駅から「宇津木台」行きのバスに乗り、「東光寺小入口」で下車。バス通りを少し戻って、「よそう森公園」の角を右折すると、東光寺小学校近くにある新坂下公園に着いた。
同公園は、中央に園内を横切る通路があり、左右のエリアが区切られる造りになっている。通路脇には高いケヤキ並木が伸びていて、猛暑の中で貴重な日陰スポットを作っている。通路脇に多く設けられたベンチで一息つきながら涼んでいたが、聞こえてくるのはセミの鳴き声ばかりで、周囲にあまり人の気配がない。この暑さでは、皆なかなか外出する気にもならないのだろう。
園内左手には、カラフルなジャングルジムや滑り台、その傍らには大きな砂場があった。その先には青々と茂った藤棚があり、近くには水飲み場も設置されていた。
水分補給をして、園内右手に行くと、鉄棒やうんてい、ブランコが並び、近くには、簡易型のトイレも設置されていた。
この辺りから西を望むと、東光寺小学校の裏手に広がる東光寺緑地の緑が目に入ってくる。この周囲には水路も多く、のどかな雰囲気が残されていて、こうした豊かな環境で育つ子どもたちが、ちょっと羨ましくも思えてくる。その先には木々に囲まれた芝生の広場だ。空が広く感じられ、気持ちがいい。
陽が傾き、幾分過ごしやすくなってくると、ペットの散歩に訪れる人や、仕事の合間に一息つきにやってくる人たちの姿がみられた。皆、さすがにこの暑さに参っているような顔つきだ。公園南側の出口を出ると、目の前には団地が並んでおり、子どもたちが談笑しながら下校する姿があった。
帰りに近くにある「よそう森公園」に寄る。昭和30年代までこの辺りにあったお稲荷様の祠の前でその年の米の収穫高を予想(よそう)したところからこの高い丘と雑木林を「よそう森」と呼んでいたと市の教育委員会の看板に書いてあった。
木陰のベンチに腰掛けて、園内の水路を流れる水を眺めていると、多少涼やかな気分にもなって来た。公園の奥には田畑が広がっていて、水田の前にはかわいらしいカカシが立っていた。
(2020年9月掲載) 地図
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