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(左) 公園中央には陸上競技場がある (右) 彫刻「太陽に向かって」
多摩都市モノレールの甲州街道駅から、10分ほど歩く。立日橋からなら南へ徒歩5分のところ。緑に包まれた市民の森スポーツ公園(39,375平方b)が見えてきた。この公園は中央に本格的な陸上競技場があり、その周囲を雑木林が取り囲むような造りになっている。
東側の入口から公園に入ると、立派なエントランス広場がある。その傍らには3人の女性の像があり、中央の像は大きな輪を頭上に掲げ、左側の像は木の幹を抱え、右側の像は鳩を放そうとしている。作品のタイトルは「太陽に向かって」(岡本参千峰作、1989年3月)。左から「みどり・よろこび・はばたき」という副題が付けられていた。またこの広場には、巨大なハードルが連なっているような奇妙な構造物があり、その上部を一本の管が通っている。よく見ると管には蛇口のようなもの取り付けてあり、ここから水が降り注ぐ構造のようだ。公園の案内板によると、これは人工の「滝」なのだそうだ。この日は水は流れていなかったが、夏季などには水が流れるのだろう。
広場を左手に抜けると、児童用の広場がある。以前はここにクモの巣のような大きな網を登る「ザイルクライム」があったようだが、その姿はなく、今はカラフルな滑り台や砂場などがある。
また、この公園は水路に囲まれており、風情ある石垣の中をチョロチョロと流れる水のせせらぎが心地よい。その上には可愛らしい橋が架けられている。園内に伸びる散策路にはソメイヨシノやケヤキ、コナラなどが立ち並んでおり、傍らでは小鳥たちが跳ね回ってた。
「スポーツ公園」ということもあってか、園内はジョギングを楽しむ人たちも多く見られる。お昼過ぎになると、近隣の中学生たちが集まってきた。どうやら陸上部のようで、息を切らせながらも元気にトレーニングに励んでいる姿はすがすがしい。
公園西側は疎林広場となっていて、高く伸びた木々の間にベンチなどが置かれている。その一角に「蚕糸研究ゆかりの地」という記念碑が建っていた。説明には「ここは1927年以来蚕糸試験場日野桑園として、50有余年間日本の蚕糸科学技術研究を行った所です」とあった。
「蚕糸研究ゆかりの地」の石碑
(2016年4月掲載) 地図
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