日の出と日の入りの瞬間、太陽の位置が富士山頂と重なり、ダイヤモンドが輝くように美しく見える「ダイヤモンド富士」。この現象の愛好家らの間で、日野市内で見られる場所として注目されているのが、日野薔薇(ばら)園の温室周辺だ。
周囲より一段高い東光寺台地。温室のすぐ目の前は崖になっていて、東光寺小学校や切り通しに貫かれた中央自動車道が眼下に見える。訪れた日は悪天候だったため富士山は望めなかったが、遮るもののない見晴らしの良さに圧倒された。
富士山の東側にある関東では、ダイヤモンド富士は日没の光景。気象条件や場所により、冬の間に2回、見られるところもある。
日野市観光協会によると、日野市内では11月下旬からさまざまな場所で観測されている。日野薔薇園温室辺りは12月9日に観測。1月初旬にもう一度、観測のチャンスがめぐってくるかもしれない。時間は夕方4時過ぎ。
台地は地元由来の「東光寺大根」を栽培している畑や住宅が広がり、とても静かだ。温室はこの薔薇園のものだけなので、目印になる。
帰り道にふらりと寄ってみたいのが日野薔薇園の直売所(090-4815-2928)。台地を北側に下った栄町5-6-10にある。野菜の直売所のように、バラやユリを小売りで直売していて、散策のちょっとしたお土産になるのがうれしい。毎週火、木、土曜の10時から販売。
温室は日野駅を西進、日野坂を右に進み、第三小学校を回って、中央自動車道にかかる橋を渡って行くといい。温室、直売所とも日野駅から徒歩で約20分。