小さな散歩道

栃谷戸公園(八王子市みなみ野)

ダイヤモンド富士 12月4日撮影 ゆめおりパークから借用。失敗作だそうです 12月中旬のある晴れた日、関東富士見百景56番に選定されている八王子市立栃谷戸公園に行った。JR横浜線八王子みなみ野駅から東方向へ徒歩20分。公園の展望台に上る。落ち葉の掃除をしていた人に富士山の見える方角を教えてもらう。東を見ると秩父、奥多摩、高尾、丹沢の山並みのほぼ中央奥、雲の切れ目から富士山の白い山頂が見えた。栃谷戸公園は関東富士見百景の中でもダイヤモンド富士が見えるポイントとして知られる。
  富士山頂から太陽が昇る時と夕日が沈む時に、ダイヤモンドが光輝くような光景を「ダイヤモンド富士」という。でも見られるのは気象条件がよい年に数回とか。この日の日没は4時28分。それまでの1時間半、公園内を散策することにした。

 

  栃谷戸公園は八王子ニュータウンの開発の一環として2000(平成12)年に開園。すり鉢状のくぼ地を利用した公園で、斜面には段々畑、棚田、雑木林、広場、調整池があり、多摩の里山風景が保たれている。犬の散歩に来て、池のほとりのベンチでのんびりする人、芝生の生える斜面で、ダンボールの切れ端をお尻に敷いて、楽しそうに滑り降りる子ども達、お父さんとキャッチボールの練習をする女の子。大きなくぼ地の中は昭和30年代のあったかーい空気が流れているような気がした。
段々畑 ダイコン、小松菜、ホウレンソウが栽培されていた  里山の自然は、人の手がなければ育たない。市民団体「みなみ野自然塾」が、稲作、雑木林の手入れ、畑作を活動の中心におき、里山を保全している。12月は、自分達で育て、刈り取った稲ワラでしめ縄づくりをしたそうだ。
  結局、富士山は雲に隠れていてダイヤモンド富士の撮影には失敗。市から委託されて同公園を管理している「ゆめおりパーク」に聞くと、太陽が富士山の真後ろに沈む日は11月28、29日、1月13、14日(16時45分)という。これらの日はカメラの三脚が展望台に並ぶそうだ。

■展望台はおおむね水・土・日曜は9時から17時まで。ただし富士山の眺望がいい1月19日までは毎日開門する。写真を撮りたい人はゆめおりパークへ問い合わせを。

■問い合わせ
ゆめおりパーク/TEL: 042-649-8900
栃谷戸公園/TEL:0426-20-7271 八王子市まちなみ整備部公園課まで
みなみ野自然塾/ホームページ http://shizenju.hp.infoseek.co.jp/

(2010年1月掲載)  地図


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