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京王線高幡不動駅下車。徒歩5分。高幡山金剛寺(通称・高幡不動尊)は重要文化財の丈六不動三尊(平安時代)を安置し、
一方新選組副長土方歳三の菩提寺として知られる。3万余坪の境内は緑に包まれ、つばき、さくら、あじさい、もみじと四季折々、楽しめる寺だ。
6月はあじさいの季節。7月5日まで「第26回あじさいまつり」が開かれている。
あじさいの株数7500。同不動尊の裏山、不動ヶ丘の「山内八十八ヶ所巡拝」路添いに植えられている。
この巡拝路は八十八体の弘法大師像を巡る路。5月末、山あじさいが咲き始めたと聞き、あじさい鑑賞を兼ねて山内八十八カ所巡りをした。
ルートに従って五重塔の脇から入る。すぐに「山内第一番」(本四国札所 徳島県板野が郡大麻町板東)の弘法大師像が見つかった。
周囲には黒姫あじさい、剣(つるぎ)の舞、舞妓あじさいなどの山あじさいが咲いていた。
「あじさいの種類の多さでは日本一じゃないかしら」とカメラを構える女性。急な階段もあるが40分ほどで、
一番高い所の高幡城址(77番近く)に着いた。日野の街を眼下に眺め、少し涼んでから続行。終わりの八十八番に着いたのは出発して1時間後ぐらいだった。
「あじさいは全国の信者さんからもいただき、種類も株数も増えました。
山あじさいは一輪、一輪違うから味わい深い」と高幡不動尊の貫主を務める川澄祐勝ご住職はいう。
山あじさいの見頃の予想は6月中旬まで、大輪のあじさいやがくあじさいは中旬以降とか。
まつり期間中は五重塔無料休憩所開設(150人収容)。リサイクル・フリーマーケット(14日)、ござれ市(がらくた市=21日)、
ご縁日(28日)、山内八十八カ所めぐりクイズなど毎日イベントが用意されている。俳句、短歌大会、写真コンクールへの作品応募受け付け(詳細は問い合わせを)。
味処を地元の人に聞いた。門前のせんべい店「開運堂」のアジサイソフトは期間限定なので希少価値があるとか。
食事は同不動尊右手裏門近くの「田むら」で天重(てんぷらとうなぎのお重)をいただく。作家の浅田次郎さん推薦の味だけある。大満足した。
川澄ご住職が初のエッセー「叱られる幸せ」(サンマーク出版)を出版。 師僧・秋山祐雅大僧正から叱られた経験も紹介しながら、叱られることの意義を綴った。全国の書店で発売中。 同不動尊ではサイン入りを販売。1785円(税込み)。
■ 高幡不動尊
住所/日野市高幡733 TEL/042-591-0032
(09年6月掲載) 地図
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