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京王線南平駅北口から浅川沿いに歩き、一番橋を渡って、市民プール方向に行くと間もなく、石製の門柱が見えてきた。
門を入ると、正面には鉄板と金網に囲まれた工事現場が広がっている。どうやら本堂が改築中らしく、鉄板に掛けられた看板によると、工事は平成22年10月末までのようだ。金網越しに中を見ると、コンクリートの基礎があった。今回は残念ながら、参拝することは出来なかったが、2年後には立派な本堂がお目見えしていることだろう。
境内の左側には観音像や、石碑、ほこらなどが、いつもと変わらないようにたたずんでいる。一番左のひし形をした石碑には、ぎっしりと漢文が並ぶ。地域の名医だった人の功績を、たたえているようだ。隣には金色に輝く平和観世音菩薩の像や水子地蔵。
そしてその隣には、簡素な木製のほこらが一つ。中には1メートル余りの石の碑が、すっくと立っている。そばの説明板に「板碑 文明2年(1470年)」とあるから、今から540年ほど前のものか。それによると、その頃民間に流行した講の人たちが、自分たちの死後の幸福を願って造ったもので、日野市内に現存する唯一のものだそうだ。
さらに奥にはやや大きめのほこらと、「日野七福神」の赤い旗。ほこらの中には、穏やかな顔をした老人の像。「寿老尊」だった。
(08年12月掲載) 地図
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