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川崎街道と北野街道の交差点から南平の住宅街をバス通りに沿って歩き、「鹿島台」のバス停の先を右に折れてしばらく行くと、左手に一段と高くて、開けた場所に出た。
植え込みに両側を囲まれた坂道を登ってみると、まず目に付いたのが、木製のかなり年季が入っていそうな遊具だった。柱にはかつて鉄棒でも通してあったのか、丸い穴が規則正しく開いている。ところどころ朽ちかけて表面がはがれてしまった丸太もある。でも、作りはしっかりしているようで、びくともせず、子供が登って遊ぶには十分そうだ。ドライブ気分を味わってもらうためだろう、金属製の丸いハンドルもあった
植え込みの坂道をさらに登って行くと、急に視界が開けた。広々とした広場だ。住宅地の中にこれだけ広く、平らな場所があるのもちょっと驚きだ。たこ揚げに夢中な親子、キャッチボールを楽しむ少年たち、サッカーボールけりに興ずる兄弟、リモコンの車を走らせる子供、と遊び方も様々、犬の散歩をさせに来たらしい少女たちも。冬の陽光がさんさんと降り注いでいて、明るく感じた。
空が広いせいか、眺めも抜群。八王子や豊田、日野の町並みはもちろん、音もなく行きかう多摩モノレールも一望だ。西の方には奥多摩はじめ秩父、丹沢の山々がそびえている。晴れた日は富士山が見えるかもしれない。
(2006年2月) 地図
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