黒川清流公園 日野市東豊田3丁目
JR豊田駅北口を出て、住宅地を通り約10分、東屋が浮かぶ小さな池に出た。中には50〜60センチの鯉が悠々と泳ぎ、石の上では亀がのんびりと日向ぼっこ。その「あずまや池」から流れ出る小川に沿って、細長く続くのが「黒川清流公園」だ。
あずまや池を出るとすぐ、満開のサクラの木が10本ほど。そのトンネルを抜けて、林の間の坂道を登ってみた。「東豊田緑地保全地域」という説明板には「日野台地段丘崖に残されたコナラ、クヌギ林で、崖下にある湧水にはツリフネソウなど水辺の植物が生育し、カワセミなど野鳥も見られる」とあった。
林の中にはクマザサが生い茂り、スイセンが花をつけていた。高くそびえる木はケヤキ、イチョウ、ハンノキなどだ。他にもミズキ、柿、カラタチがあるとのこと。カワセミは見られなかったが、「ホーホケキョ」の声がした。
坂道を登り切ると、そこには多摩平第一緑地という台地が広がり、木々の間から豊田や平山といった住宅街が一望だ。
下り坂を再び清流の方へ向かう。斜面からは何本もの流れが小川に注いでいる。「黒川清流公園湧水群」として「東京の名湧水」にもなっているんだそうだ。小川に沿って、親水公園やカモの遊ぶ大池があり、団地の住人だろうか、親子連れが散歩を楽しんでいた。
小川の最後は「ひょうたん池」。流れは暗渠となって地下に吸い込まれていった。
(2005年5月掲載) 地図