しごと日記Q&A編

  新入社員のような人が配達の練習をしているのを見かけました。どんなことから始めていくのですか?
(2016年4月号掲載)

  春爛漫。4月は出会いの季節です。
  就職や進学など新しい生活を始められたばかりという方も多いと思います。この春、引っ越してきたばかりでこの「ASAだより」も今回初めてご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか? 当ASAでも、この春入社した「新人君」が仲間に加わり、店内もひときわにぎやかになりました。

  さてその新人君、さっそく配達の練習に入りたいところではありますが、その前にクリアしないといけない二つの関門が待っています。
  ひとつはバイクの運転の練習です。自動車の普通免許は持っていても原付の運転はしたことがない、スクーターを運転したことはあってもギア付きのカブは運転したことがないという人がほとんどです。足先でも操作しながらの運転には慣れるまでに時間がかかるようです。

  もうひとつは「手入れ」と呼ばれる作業の練習です。「手入れ」とは、朝刊配達前に新聞に折り込みチラシをはさみ込む作業です。練習用に用意した新聞とチラシを使って、ひたすらチラシをはさみ込む練習をします。
  手入れを練習した後の卒業試験では、3分以内に新聞一梱包(60部)に折り込みをはさみ込むことができれば合格です。400部の部数でも30分以内に配達準備を終えられるようにという目安です。
  実際の配達では、雪や台風のような気候だけではなく、選挙や突発的な事件など、さまざまな原因で新聞が印刷工場からASAに到着する時間が遅れることがあります。読者の皆さんが不便に感じないように、早くに準備を済ませて配達に出発し、どれだけ遅れを取り戻せるかはスタッフの腕次第となってきます。

  ストップウォッチを握った先輩スタッフにじっと睨むように見られながら、妙な緊張のなかでこの試験をこなしていきます。これをクリアするとやっと配達を教えてもらえます。
  ようやく配達を教わるという段階で初めて指導担当の先輩スタッフに引き合わされます。この先輩スタッフが配達するエリアを引き継いでいくのです。昼間や夕刊時間帯に先輩スタッフの後ろからつたない運転で一生懸命についていくバイクを見かけたら、それはきっと新人君です。

  ひょっとしたら、今このコーナーをご覧になっている方のエリアも新人君が配達することになるかもしれません。
  「今年の新人君」、よろしくお願い申し上げます。

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