しごと日記Q&A編
以前、配達の失敗談を読みました。失礼ながら、とても興味深い話だったので、他にも紹介してください。
(2012年7月号掲載)
配達中は、いろんなことが起こります。すべてのお客様宅に正確に時間どおりに配って当たり前なので、1軒のミスも許されません。が、覚えたての頃はうまくいかないことばかりです。 とんでもないようなことが起きるわけではありませんが、新人にとっては、ささいな出来事でも大事件です。
例えば、配達の1件目に辿り着く前に、曲がる道を1本間違えただけで、ぜんぜん違う風景が目の前に広がります。もうそれだけでパニックです。戻ろうとすると、今度は自分の向きがわからなくなったりします。昼間に練習していた時には覚えていた目印が、朝刊の時間の暗闇では簡単に見つかりません。
このように時間のロスをしている時は、冷静ではなくなっています。配達を始めても、焦ってバイクを倒してしまったりします。よくあるのが、走行中から停止する際、左足を使ってサイドスタンド(バイクを支えるつっかえ棒)を立てますが、立てたつもりが中途半端で、結果バイクを支えきれずに倒してしまいまうことです。また、バイクをUターンさせる時にも倒すことがあります。道路幅が広ければ倒すこともないのですが、バイクを傾けてUターンしようとすると、積んでいる新聞の重みで転倒します。ヘタをすると下敷きになりかねません。
もう少しで配達終了という頃ならまだショックも少ないですが、配達が始まって数軒目で倒したりすると、新聞を積み直すだけで大幅な時間のロスになってしまいます。
こんなことを、雨の日など泣きそうになりながら繰り返し、次第に冷静に対処できるようになっていくようです。
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