しごと日記Q&A編

  配達時に苦労していることを紹介してください。
(2011年2月号掲載)

  朝刊配達では、街灯がないような真っ暗な中で配達をする場所がたくさんあります。バイクを降りて奥まで歩いていかなければならない場所だとバイクのライトの光も届かないため、数秒立ち止まり、少し暗さに目が慣れてきてから暗闇を先に進みます。その後は、日々配達している「勘」を頼りに配達場所に向かい、手探りでポストを探し当てます。 配達を終えて戻る際、「あとは来た道を戻るだけだ」と気を抜いていると、入るときには気がつかなかった塀の出っ張りや足元の植木鉢などにぶつかり、痛い思いをすることがあります。
 夏の暑い時期には、虫との格闘があります。
  朝刊時によくあるのが、クモの巣に引っかかることです。クモは、いつも同じところに巣を作るようで、「前の日に引っかかったので無くなっているはずだから今日は大丈夫かな」と思い込んでいると大間違い。一晩であっという間に同じような巣を作ってしまいます。
  日中は、飛んでいる小さな虫にも泣かされます。バイクで走っていると、目の中に虫が入ってくることがあり、突然視界がなくなります。そんな時は、バイクを止めてバイクのミラーで目の中を確認し、取り除いてから配達を再開します。こんなことが、一度の配達で何度もあります。
 メガネをかけている人は、雨が降るとレンズがびしょ濡れになって曇ったりして前が見えなくなるので、何度も止まっては軍手でレンズを拭きながら配達します。
 いろいろありますが、一番重要なのは、集中力の持続です。余計なことを考えている時や焦っている時にミスがおきます。朝刊配達だと、ほとんど休憩なしで3時間近くかかります。最初から最後まで集中できればいいのですが、なかなか完璧にはいかず、実は一番苦労していることでもあります。

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