しごと日記Q&A編
数年前、元旦に雪が降りました。
「雪の日も配達あるんですか?」と、沖縄から上京してきた新入社員は質問しました。「当たり前だろ」と先輩に言われたが、生まれてはじめて見る雪を前に、途方にくれていました。
雪でも配達は当然あり、バイクのタイヤに金属チェーンをします。数年前に禁止になったスパイクタイヤの変わりにスタッドレスタイヤを使うこともありますが、完全に雪になったら、金属チェーンをするしかありません。
チェーンをするといっても、はじめての社員には勝手がわからないので、ベテランの社員が一人5〜10台分のチェーンをつけます。全部のバイクにチェーンをするだけで30分以上かかってしまい、配達前にすでにクタクタです。きちんとタイヤについていないと、「カン、カン、カン、カン、カラララーーー」と、すごい音でタイヤカバーにあたったり、絡まったりしてしまい、大変なことになります。
また、遅い速度で雪のある場所を選んで走らないとチェーンが切れてしまうので、スピードも10〜20km位までしか出せません。はじめて経験する新入社員は、わからずに、いつもと同じ速度で走ってしまい、チェーンが切れてしまうことが度々あります。
また、軍手をして運転していても、手が凍るほど冷たくなっていて指先がうまく動かないので、チェーンのズレを直すのも一苦労です。
積もった雪で路面が凍っている時の運転が一番難しく、いつもブレーキをかける場所でも、できるだけかけないで徐行運転をします。慣れていても、下り坂はすべってしまい、とても怖いです。
このように、雪が降ると、チェーンの準備をしてから出発し、走り出しても雪で前が見えず、雪のあるところを選んでゆっくりしか走れず、下り坂はすべってフラフラ……で、バイクに積む新聞の量も減らさないと、重さですべって運転にならないので、一度にたくさん積めずに何往復もすることになり、いつもより大幅に時間がかかってしまいます。
雪道の場合、タイヤの空気を通常の8分目位にして走ると、路面と接する部分が増えるので、安全です。また、普段その地域をどれだけ走り慣れているかが重要になってきます。雪が積もって路面が見えなくても、感覚で「ここは危ない」などということがわかるようになるからです。
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