しごと日記 Q&A編

 折込チラシは、新聞によって種類が違ったりしますが、どのような仕組みなのですか?
(2007年9月号、10月号掲載)

その1  暑かった夏も終わり、9月となりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか?
  今回は、「暑さ」ならぬ、新聞の「厚さ」に関わるお話をしたいと思います。
  新聞の厚さ……それは、ずばり折込チラシの量によって左右されます。 9月になってから折込チラシが増えてきたなあ……なんてお気づきのあなたは、結構な“折込チラシマニア”といえるでしょう。
  今回から数回にわたって、皆様の家計を助ける「折込チラシの秘密」を紹介します。

 折込チラシは、1年間の中でもその数(厚さ)に変動があります。
  1年で最もチラシの量が多いのは元旦で、その数は実に60〜70種類にもなります。
  通常時のウィークデーのチラシの量が15〜20種類程度ですから、元旦にはその3〜4倍のチラシが折込されるのです。 他にも、3月末の入学・進級・就職シーズンや5月の連休前、6月末やボーナスシーズンには 通常の時期よりチラシの量が多くなります。最も少ない月は8月です。
  また、曜日や新聞の銘柄によっても違います。
  1週間で見ると、平日は約15〜20種類と比較的少なめですが、週末になると、 金曜日に約30種類、土曜日に約45種類と増え、日曜日には25種類程度に減るという流れがあります。
  種類は、金・土曜日は不動産や自動車の広告が増え、日曜日には求人広告が入ります。 毎週決まった曜日に特売セールの広告が入るスーパーもありますから、意外と曜日の傾向は把握しやすいでしょう。 1週間のうちでチラシの最も多い土曜日の配達はけっこう大変です。
  新聞の銘柄でいうと、朝日新聞に比べると、日本経済新聞や東京新聞などはチラシの種類が少ないです。 ただ、日本経済新聞や東京新聞には入って、朝日新聞に入らないチラシもありますし、 同じチラシが曜日を変えて別の銘柄の新聞に入ることもあります。 今週は朝日新聞に入ったのと同じチラシが、次の週の東京新聞に入ったり……ということもあります。
  また、「日本経済新聞を購読しているが、朝日新聞のチラシを入れてもらえないか?」というご相談を時々いただきますが、 折込チラシは「○○新聞に何枚」と広告主が指定した分しか販売店に届きません。 もし、指定されていない新聞に折込してしまうと、本来チラシを折り込むべき読者の分が不足して、 お届けできない状態になってしまいます。このような事情で、指定された新聞以外へのチラシ折込みは、お断りしています。(つづく)

その2 前号で、 「折込チラシは『○○新聞に何枚』と広告主が指定した分しか販売店に届きません。 もし、指定されていない新聞に折込してしまうと、本来チラシを折り込むべき読者の分が不足して、 お届けできない状態になってしまいます。このような事情で、指定された新聞以外へのチラシ折込みは、お断りしています」と紹介しました。

 「お友達同士で同じ新聞を取っているのに、新聞に入っているチラシが違った」なんて経験はないでしょうか?
 これらは、販売店の折込ミスではなく、すべて広告主の指示によるものなのです。
 折込チラシの種類は、お客様のお住まいのエリアによって若干の違いがあります。 「○○駅周辺の地区指定」や「△△地区指定」というように折込エリアが最初から指定されていて、 そのエリアに配達する部数分しか届かないものもあります。その他、 「リフォームのチラシを集合住宅の少ないエリアに配布してほしい」とか 「学習塾のチラシを小・中学生がいる家庭の多いエリアに配布してほしい」というような細かい指定がある場合もあるため、 各エリアの配達員とも相談して、できるだけ効果的にチラシを折込するようにしています。
 最近では、広告主もいかに効果的にチラシを配布するか、という研究に余念がありません。 「詳しくは折込チラシで」というテレビと連動した通信講座や通信販売などのチラシが月曜日に入るようになったものもあります。
 また、当ASAでは、折込チラシについての自主的な規制を設けています。 特に、選挙期間中の政党チラシや特定の宗教団体のチラシといった微妙なものや、誇大広告と思われるものは、 規制に従って折込を見合わせる場合があります。
 基本的には、幾重にもチェックしたチラシが毎朝新聞に折込され、読者の皆様のお手元に届くのです。

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