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東急池上線長原駅から徒歩4分。この辺りは坂のアップダウンが厳しく、小池公園も坂を下った突き当りにあった。
公園の入り口には、池に向かって並ぶベンチで本を読んだりくつろぐ人が数人いた。遊歩道を右に進むと幼児用の複合遊具がある広場があり、子どもたちが遊んでいた。さらに遊歩道を進むと竹林の横にオムツ替え台があるトイレがあった。さらに進むと遊歩道が橋に。橋が終わると、また遊歩道に戻り、水遊びができる親水ゾーンに出た。
池の浅い箇所を柵で区切って作られた親水ゾーンは、池の中に入ってもいいエリア。ただし、素足は禁止でゴム草履や靴を履くことが条件だ。この日も、ラジコンボートを走らせたり水に入って遊ぶ子がいた。
ここの池は古くは農業用水の溜池として使用されていて、その後は釣り堀として地元の人に愛されていた。2009年、現在の親水公園として整備された。身近な生き物との共生がテーマになっていて、トンボ、サギ、カルガモ、ザリガニなどが観察できる。
「魚や亀を放さないで下さい」という説明板には、メダカやドジョウなど小さな生き物もバランスよく共存できる池にするためには、繁殖力が強く、小魚や水草を食べる魚や亀の放流を禁止するという内容が書かれていた。餌やりも禁止。パンや菓子をあげると水質が悪化するからだ。さらに釣りとボール遊びも禁止だ。
2〜3人の子どもたちが昆虫用のアミを持ってトンボと格闘していた。虫かごの中を見せてもらった。シオカラトンボと赤トンボと教えてくれた。季節により野鳥の子育ての様子が見られるそうだ。身近な生き物との共生をテーマにした、都心にある貴重な公園だと思った。
(2023年10月掲載) 地図
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