小さな散歩道

ねこじゃらし公園 (世田谷区奥沢7丁目)


九品仏川緑道は舗装されていて歩きやすい

九品仏川緑道のあじさい。間もなく見頃になるだろう

グエル公園のオブジェのような水遊び場

 東急東横線・大井町線の自由が丘駅から徒歩12分の「ねこじゃらし公園」。 閑静な住宅街の中にあるこの公園は、区民の要望からワークショップ形式による住民参加の方法で、1994年4月につくられた。 九品仏駅からも近いが、九品仏川緑道(世田谷区奥沢5〜7丁目、736m)を楽しみたいので、自由が丘駅から歩き始めた。

  自由が丘駅中央口を出て左折し、九品仏川緑道に入る。緑道には所々にベンチが置かれ、地面も歩きやすく舗装されている。 道に沿って続く緑地帯ではあじさいの花が見頃を迎えそうだ。
 緑道周辺は住宅地だが、道路に沿って手入れの行き届いた花壇などもあり、緑道の緑と合わせて季節の花も楽しめそうだ。 今ちょうどシーズンの見事なバラを見かけた。散歩途中の女性が2人、思わず足を止めて眺めていた。公園近くなると、緑道は木の板の遊歩道になる。


藤棚のある公園入口

  藤棚のある公園入口から園内に入る。同園は桜の木も多く、花が咲く時期には花見客で賑わうそうだ。これからは花菖蒲やあじさいなどが楽しめるとか。
  園内に特別な遊具はないが、背の高い樹木がつくる木陰には丸イスのようなベンチが置かれたり、 花壇や小川のほとりには季節の花が咲いていたり、憩いの場として絶好の空間だ。犬を散歩させている地域住民が何人も公園を通り抜けていった。

 公園の中に作られた小さな小川の先端は、スペインの有名な建築家、アントニ・ガウディのグエル公園を思わせるオブジェのような形になっている。 小さな子どもたちにとっては、ここが格好の水遊び場だ。天気の良い週末の午後、子供達が楽しそうに水と戯れ、若いパパやママは”インスタ映え”する写真を撮ろうとスマホを構えていた。 園内には東屋のような小さなステージもあり、ここでイベントが開催されることもあるようだ。

 
(左) 遊具はないが、ゆっくり自然を楽しめる園内  (右)  ガウディのようなオブジェのある小川と東屋のようなステージ

 公園の南には、浄土宗の寺院、九品山浄真寺がある。名前の由来は、境内に三つある阿弥陀堂それぞれに三体、 計九体の阿弥陀如来像が安置され、これらを合わせて九品ということからとか。九品山浄真寺は、秋の紅葉が見事と評判だ。 その季節になったらまた「ねこじゃらし公園」と合わせて来てみたい。

 

(2018年6月掲載)


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