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公園中央の高台広場。松と芝生が植えられ気持ちの良い都会のオアシス
東急多摩川線「鵜の木」駅から徒歩4分。駅から多摩堤通りを北西の多摩川駅方向へ、鵜の木郵便局がある交差点を右折する。なだらかな「河原坂」先の左手にある高台が「鵜の木松山公園」だ。公園内に「埋蔵文化財鵜の木一丁目横穴墓群6号墓」がある。
ゆるやかなスロープが、公園中央の広場に向かって上がっていく。周囲をぐるっと1周しても良いが、途中の広場に上がる階段を数段登って“頂上”に出る。公園の名前の通り、周囲を背の高い松が取り囲む。中央は芝生が植えられているが、特に遊具などはなく原っぱといった感じだ。
公園の周辺一帯は閑静な住宅街。この公園だけが一段高くなっているので、公園の頂上からは都会を見下ろす眺望が楽しめる。松林の間からは、駅周辺の開発が進む武蔵小杉辺りの高層マンションと思われるビル群を遠く望むことができる。緑の中から都会の眺望が楽しめて、とても気持ちがいい。ちょうど星型の木製ベンチもあり、天気のいい日にここでお弁当でも広げて、ピクニック気分も味わえそうだ。
広場を北方向に進むと、松林の向こうにフェンスで囲まれているエリアがあり、ここがもともとあった旧鵜の木公園。高台広場の方は10年ほど前の公園整備で造設されたそうだ。旧鵜の木公園にも特に遊具はないが、東屋風の建物やベンチなどあり、近所の人がのんびり散歩を楽しんでいた。
6号横穴墓入口 近づくとセンサーで内部のライトが点灯する
公園中央の芝生広場に戻り、今度は東側の階段を降りる。スロープになった遊歩道の先に、6号横穴墓がある。先程の見晴らしの良い芝生広場の下には、このような横穴墓群があったのだ。
鵜の木一丁目横穴墓群は、1986年の公園造成の際に2基が、2005年から2007年の公園整備で7基が発見された。公開されている6号墓は、大田区周辺に見られる特徴的な切石羨門構造の貴重な横穴墓だったので、発掘当時の姿で保存されているそうだ。詳しい説明プレートがあり、発掘された時の人骨出土の写真などもあって、なかなか興味深い。
横穴墓の入口は透明なアクリル板で覆われ、入ることはできないが、中の様子を覗けるようになっている。近づくとセンサーが作動し、穴内のライトが点灯するしくみ。ハンドル式のワイパーがついていて、アクリル板の汚れや曇りを拭き取れるようになっていた。
横穴墓の入口正面には新しく整備された一区画があり、近所の子供たちがかくれんぼをして遊んでいた。起伏に富んだ公園内は格好の隠れ場所のようだった。
(2018年4月掲載) 地図
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