小さな散歩道

大森 海苔のふるさと館 (大田区平和の森公園2-2)


1階展示。スライドとナレーションで、海苔生産者の1年を紹介
復元した海苔付け小屋
人形による海苔付けの作業 海苔下駄/海苔はヒビと呼ばれる粗朶木の枝について育つ。そのヒビを立てる時に海の中で使う下駄。

平和の森公園内のアスレテック お正月のお餅に欠かせない海苔。かつて日本一の海苔の生産地だった大森にある海苔のふるさと館に行った。 京浜急行の平和島駅から徒歩15分、アスレチックなどがある平和の森公園の中にある。
  大森周辺での海苔の生産は江戸時代(1716〜1736)の頃に始まり、明治以降全国に広まった。 その中で大森の海苔は「本場乾海苔(ほしのり)」と賞賛された。残念ながら、 海岸の埋め立てで海苔の生産は昭和37年(1962)に中止となったが、 今でも大森周辺には約60軒の海苔問屋が営業し、海苔流通の拠点になっている。

 海苔のふるさと館の1階展示室正面には、昭和30年代に造船された最後の海苔船「藤丸」(全長13m)や、 小型の海苔採り舟「ペカブネ」が展示されている。「海苔付け場」の再現展示小屋では、乾海苔作りの作業の様子がよく分かる。 「今度、おばあちゃんをここに連れてきてあげたいね。昔を思い出して喜ぶね」と中年の夫婦が話していた。 「同館周辺には、今でも多くの海苔関係の職人だった人が在住しています。その方たちから、昔のお話を伺う講座もあります」と同館。
  2階は「海苔の歴史と科学」、「海苔つくりの一年」の展示。 企画展【大田の船模型展 〜海苔船の誕生〜】を来年2月19日まで開催。7点の船模型などを展示している。 3階の展望テラスからは、浜辺公園が一望できるので、時間に余裕を持って訪れたい。

1日まるごとのりのり体験
12月23日、1月8日(いずれも10:00〜15:00)、同ふるさと館で。
海苔付けや海苔網などを作る体験。好天に恵まれれば、自分が作った海苔を自分ではがして持って帰ることができる。 昼食持参。12月11日から同館にて申込受付、先着80人、無料。

大森 海苔のふるさと館 
大田区平和の森公園2-2 TEL:03-5471-0333
開館/9:00〜17:00 (6〜8月は19:00まで)
休館日/第3月曜、年末年始

(2011年12月掲載)  地図


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