しごと日記Q&A編
(その1) 基本的には、区画整理されているほうが配達はしやすくなりますが、様々な変更も発生します。
配達には「順路帳」という配達順路が書いてあるものを使います。区画整理や家が新築されたりした場合は、順路記号という特殊な道案内のような記号を順路帳に記入して、一軒一軒の家に配達ができるようにしていますので基本的にはその記号の記入が間違いなければ配達は問題ありません。
ただ、「順路帳」には、新聞を購読している家のみを記入しているため、区画整理の初期の頃は交差点を右折して3軒目だった家が、新築の家が増えて5軒目になったりしているような場合は間違えやすくなります。新しい道ができると配達順路が変わる場合もあるため、やはり注意が必要になります。
また、どの地域もだいたい同じ時間に配達が終わるように地域分けしているため、大きな区画整理があった場合、従来の配達地域の一部を他の地域へ移動させることがあります。
代配の社員は、地域担当者が休むときにしかその地域を配達しないため、配達前日には、区画整理された場所に行き、「空まわり(ポストの位置も含めた順路の確認作業)」をします。場合によっては、1ヶ月ぶりにその地域を配達するような場合もあり、すっかり様変わりした風景にびっくりすることもあります。
(その2) 「ごめん。A君が突然の発熱で配達できそうにないんだ。休みのところ悪いが代配を頼む。今すぐ出てきてくれ」
代配の社員は、こんな感じで、寝ようと思っているところを電話で起こされることが、たまにあります。こういう場合に備えて、すべての地域を配達できるように日頃から訓練していますが、代配になって間もない社員だと、簡単にはいかない場合もあります。
大急ぎで支度をして店に着くと、唯一、配達をしたことのない地域を配らないといけなかった。昼間に練習して特徴を覚えてから配達しようと思っていたのに……。
順路帳と懐中電灯を持ち、配達を始める。壁に表札がある家は間違うことはない。バイクを止めるときに、道路の中央から壁に向かってライトを向けて表札を読み取る。表札が無い家は、念のためバイクを降りて玄関の表札を懐中電灯で確認する……。
「あれっ、次の家がわからない。順路記号が間違っているのかな?」
右へ曲がるところを左へ曲がって5〜6軒を確認してもわからない。戻ろうと思ったが、今度はどっちから来たのかよくわからない……。「どうしよう!」
午前2時、代配になって間もないK君の目覚めでした。
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