小さな散歩道

観音寺 (昭島市大神町3丁目)

見事な竹林 手入れの行き届いた境内 左右の枝垂れ桜が本殿を覆う

観音寺の入口
美しいフォルムの鐘楼
駒形神社横の児童

 立川駅北口から頻繁に出ている「拝島駅」か「拝島営業所」行きのバスに乗り、「成隣小学校」で下車。 観音寺はこのバス停の目の前だ。昭島駅からは「田中町団地」行きのバスで「西大神」のバス停が近い。 ちなみに昭島駅からは徒歩だと20分ほどかかる。

  観音寺は、慶長8年(1603)に創建された天台宗のお寺。 永禄12年(1569)に消失した昭島市の東勝寺を現在の地に再建したものだ。 ちなみに東勝寺跡には、東勝庵(新奥多摩街道沿い)というお堂が建っている。
  歴史を感じさせる木製の入口をくぐり、中へ。 境内には、恵心僧都作といわれる薬師如来が安置される薬師堂や鐘楼、お地蔵様などが整然と配置されており、 本殿前の対になった枝垂れ桜と相まって、ちょっとした庭園のような造りだ。 本殿屋根にのる趣向を凝らした鬼瓦も荘厳な雰囲気を添えている。 境内左手の竹林は見事なもので、ぎっしりと群生した竹が天を突く勢いで高く伸びている様は気持ちがいい。 よく整備されたお寺であり、ベンチに腰を下ろして静寂に身を委ねると俗世間の喧騒を忘れる。

  観音寺のすぐ近くには、旧大神村の鎮守である駒形神社がある。 こちらは鎌倉時代の創建と伝えられる古社であり、いかにも昔ながらの神社という趣だ。 傍らにはブランコなどの遊具が置かれた児童遊園があり、トイレも。 ここは近隣の小学生の遊び場になっている様子で、この日も多くの子供たちが目についた。
 また鎮守らしく夏にはお祭りがあり、立派な山車小屋も置かれている。観音寺とは対照的に賑やかな場所だ。 夕暮れ時に神社で子どもたちが遊びまわる姿は、微笑ましく、どことなく懐かしい光景だ。

(2013年6月掲載)  地図


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