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青梅線福生駅西口から、新奥多摩街道の福生消防署の向かいだから分かりやすい。
27日の梅まつりの日に訪問。梅まつりは3月6日も開催する。
鳥居をくぐると琴の音が聞こえ、縁台には赤い緋毛氈(ひもうせん)が敷かれていた。
テントを張り、氏子さんたちが訪れた人を接待していた。抹茶を一服いただく(500円)。
1874(明治7)年に周辺の集落の氏神を集めた「神寄せ」が行われて創建され、菅原道真など七つの祭神がまつられている。
道真は右大臣という高い位にあったが、左大臣の藤原時平のたくらみで、901年に北九州の大宰府に左遷させられた。
九州へ出発するとき可愛がっていた梅に向かって
東風(こち)吹かば にほひをこせよ梅の花
あるじなしとて春を忘るな
と詠んだ。意味は、春になり東風(こち)が吹くようになったら、主人がいなくても春を忘れないで匂いゆかしく花を咲かせよ、というもので、
梅をこよなく愛した道真のやさしい心がこめられている有名な歌だ。
8年前、菅原道真公にちなみ梅を植えようということになり、宮本豊員(とよかず)宮司さんはじめ、氏子さんたちが30本ほどの梅の木を植樹した。
宮司は美術品の収集が趣味で、近くにこの春、宮本アートギャラリーを開設した。
梅まつりにちなんで、本殿の脇の建物で「菅原道真公親子像」の掛け軸が数本展示してある。
おみやげに福梅を買った。同神社の梅を宮司さんらが収穫し、2週間土用干ししてカリカリに仕上げた。
「昔からお湯に入れて飲むと健康でいられるという言い伝えがあるよ」と参拝客が教えてくれた。
裏手にある神明公園でせせらぎの流れを見ながら一休みして帰った。
■問合せ
福生神明社/福生市福生1081 TEL:042-551-4899
(2011年3月掲載) 地図
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