小さな散歩道

多摩中央公園 (多摩市落合2-35)


きらめきの広場

旧富澤家と庭園

遊びの森の複合遊具2つ

カモのつがい(大池で)

 多摩センター駅から伸びる歩行者デッキ、パルテノン大通りを進んで5分ほどの場所に位置する多摩中央公園。同園は、老朽化などに伴う約2年間の大規模改修を終え、今年4月にグランドオープンした。


大池と大芝生広場

 パルテノン多摩の右手から園内に入ると、その名の通りの大きな「大池」と、その向こうの「大芝生広場」が目に入ってくる。この「大池」の目の前にある「大池前テラス」には、様々な形状のベンチが数多く設置されていた。
  この一帯は以前よりも多くの人がくつろげるように改修されたようで、この日は多くの人が思い思いに午後のひとときを過ごしていた。水際にはカウンター席が設置されていて、ここからは浅瀬から顔をのぞかせるカメや、水面を漂うつがいのカモの姿を見ることができた。

 テラスの右手には、2年前に開館した中央図書館がある。真新しい館内にはカフェスペースがあり、外にはテラス席が設けられていた。図書館前には「BOOKパーク」というスペースがあり、芝生の中にC字型の円形ベンチが並んでいた。これは、円の中心に人が立ち、周りの人に読み聞かせを行なうための形状だそうだ。

 図書館前からは水辺に下りる道も伸びている。水辺にはデッキが造られていて、傍らのベンチでは静かに読書に勤しむ人たちの姿があった。このあたりは、改修前は木々が生い茂っていたエリアだったように思うが、大きく様変わりしたようだ。 

 図書館から坂道を上っていくと、園内西側には「インクルーシブな空間」をコンセプトにした遊具広場があった。この広場に設置された大型の複合遊具は本格的なもので、一見すると構造がよく分からないほど複雑な造りになっている。複数のタワーからは、曲がりくねったトンネル型の滑り台や、傾斜が緩やかな長い滑り台など、多様な滑り台が伸びていて、多くの子どもたちが夢中で遊んでいた。

 また、複合遊具の隣には3歳未満の子ども用の広場があり、フェンスに囲われたこの一角で小さな子を遊ばせる親御さんの姿もあった。
  今回の改修では、ベビーカーや車いすでもスムーズに進めるように園路のデコボコを解消したという。様々なバリアをなくし、あらゆる人に親しまれる公園になってほしいものだ。

(2025年5月掲載)  地図


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