しごと日記Q&A
12月。今年も残りひと月を切りました。夏の間はあんなに暑い日が続いても、冬は毎年きちんとやって来ます。寒くなるにつれ、衣服も布団も一枚二枚と増えていきます。
当ASAのスタッフたちは、深夜の日付が変わる頃に布団を抜け出して朝刊の配達に出かけていきます。朝刊の配達を終えると、帰宅してシャワー、朝食を済ませてから、再び布団に潜り込みます。朝刊配達の数時間のうちに冷え切ってしまった布団の中で、体が温まるのをしばらくじっと待ちますが、ひと仕事終えた安心感のなかで過ごすこの時間は存外悪いものではありません。
さて、実家を離れて上京してきた若い新人君の引っ越し作業を手伝っていると、荷物の中に立派な布団が入っていることがあります。聞くと、「お母さんが持たせてくれました」という返事。初めての一人暮らし、しっかり頑張ってこいと送り出してくれた親御さんのことを思い浮かべると、こちらも身が引き締まる思いです.
反対に、布団を持たずに上京してくる新入社員もいますが、こちらは用意周到。引っ越しにも慣れていて、「布団はネット通販で注文してあるので今日これから届く予定です」という返事。
また、まれに「床で寝ます」「寝袋で寝ます」という強者もいますが、こういう新入社員には話をして布団を購入させます。店長いわく、「新聞配達では寝るのも仕事のうち。布団は大事だよ」と。朝刊の配達を終えたスタッフたちは、温かい布団の中でどんな夢を見ているのでしょうか。
さて、江戸時代には縁起のよい初夢が見られるようにと、七福神の乗った宝船の絵を枕の下に挟んで眠る風習があったようです。その際、下記の回文を三度唱えるとよいとされていました。
なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな
(長き夜の 遠の睡(ねむ)りの 皆目醒め 波乗り船の 音の良きかな)
今年も一年間ご愛読ありがとうございました。
少々早いご挨拶にはなりますが、皆様、よいお年を。
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