小さな散歩道

大木島(おおきじま)自然公園 (日野市万願寺6丁目)

 

 京王線高幡不動駅から潤徳小学校の前を通り、ふれあいばしを渡ると目の前に「浅川スポーツ広場」が現れた。目指す公園はその西隣だ。「自然公園」の名にふさわしく、樹木や草花に囲まれていた。
  まず目に付いたのは、中央のこんもりした森。といっても周囲はそんなに広くはない。近づいてみると、周りよりやや高くなっていて、ロープで囲われている。樹木を保護しているのだろう。その外側には、やはり柵とロープで囲った歩道がある。落ち葉を踏みしめながら歩くと、住宅地の中にある公園とは思えないほど、静かで緑が豊富。クヌギやナラ、ケヤキなどの新緑が鮮やかだ。
  所々にある看板に「この公園は『日野の自然を守る会』と障がい者の団体のみなさんが管理しています」とあった。すれ違ったグループが、手に手に火バサミとバケツを持って、タバコの吸殻などを拾ってくれていた。そういえば、園内にゴミは見当たらず、さっぱりしていて手が行き届いていることを思わせた。
  園の北側を細い水路が流れていた。童謡「春の小川」のようにノンビリと。その近くに、水は流れていない溝があって、木の橋がかかっていた。傍らの立て札によると、水路は「新井用水」で、昔はこの橋の下を流れていたとのこと。水路の上には2羽のツバメが気持ちよさそうにスーイスーイと飛び交っていた。

(2006年6月掲載)  地図


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