しごと日記Q&A編

  真っ白な富士山を初めて見る新人君、元気ですか?
(2023年12月号掲載)

  12月。今年も残りひと月を切りました。本年もご愛読ありがとうございました。

  冬のこの時期になると、東京からでも富士山がよく見えるようになります。空気の澄んだ午前中の姿も美しいのですが、夕焼け空に浮かび上がるシルエットもなかなかのものです。富士山の山頂からは、八王子までが約60km、新宿の都庁までは100km弱の距離。葛飾北斎の『富嶽三十六景』には、よく知られた『神奈川沖浪裏』や『凱風快晴』と並んで、『武州玉川』と題された浮世絵もあります。景色の開けた多摩川沿いには昔から富士山の眺望のよいスポットが多かったようです。

 初めての冬を迎えた地方出身の新人君たちの中には、「写真や映像で見たことはあったけど、本当にこんなにくっきり富士山が見えるとは思わなかった」と驚く者もいます。福岡県の南部筑後地方出身のこの彼の実家から約60km先の雲仙普賢岳が有明海越しに望めるのは、年に何度か本当に天気の良い日だけだそうです。

  寒い夜中に布団から抜け出してバイクに乗って夜中の町を駆け巡る新人君たち。日の出前に朝刊の配達を終えると、急いで帰宅して温かい布団に滑り込む毎日です。これから雪が降ったり路面が凍結したり、なかなか厳しい季節になります。

 それでも、もうすぐお正月。一富士二鷹三なすびと言われるような縁起の良い初夢を見られるように、今はしっかり仕事を頑張ってほしいと店長も考えています。
  それでは、少々早いご挨拶にはなりますが、皆様、よいお年を。

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