しごと日記Q&A編

  何度か紹介されている「順路帳」ですが、どんなもので、どうやって作っているのですか?
(2011年9月号掲載)

  新聞配達に使う「順路帳」(B5サイズを縦に半分切った手帳のようなもので、中に書かれている順路記号を読み解きながら配達する必需品)は、大きさがおおよそ10cm×26cmです。
  1枚の用紙に、片面5件、両面で10件分の内容が記入できます。一人の配達分で400〜500(80〜90ページ)あり、厚さは1cm位になります。
  ロウを塗ったような感触の特殊コーティングされた用紙で出来ているため、ボールペンで書くと反射して読みにくいので、油性のマジックを使います。これで、濡れて破けてしまうことや、字が消えてしまうようなことを防げます。ちなみに、マジックの色はおもに黒と赤を使い、暗闇でもわかりやすいように、新聞の銘柄(朝日新聞は黒、その他は赤)、読者名(黒)、順路記号(赤)などを色分けして、大きな字で記入します。
  新聞は月極め商品なので、毎月、若干の読者の変更があります。そのため、順路帳も毎月、新しいものを作成します。前月に使用していた順路帳を基にして、変更点の順序を考慮して新しい用紙に書き写していきます。
  このように、順路帳は各地区の担当者が手書きで作成しています。デジタル時代にあえて手で文字を書くことで、お客様の名前を覚える訓練にもなっているのではないかと思います。

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