しごと日記Q&A編

  配達はバイクの方が多いようですが、自転車の方はいなくなったのでしょうか。昔はよく見かけた記憶がありますが…。
(2024年5月号掲載)

  月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。
  よく知られた『おくのほそ道』の書き出しです。松尾芭蕉が深川の草庵をあとに、北に向けて旅立ったのは元禄2年の3月27日。西暦でいうと1689年5月16日のことでした。5月中旬、徒歩の旅のスタートを切るにはよい季節だったことでしょう。
 ちなみに、旧暦の日付を現代の暦の日付に換算すると、毎年日付が変動します。今年は本日5月5日が旧暦の3月27日になります。
 初夏のこの時期は、体を動かすにはよい季節です。新聞配達もしかり。配達を終えASAまで戻る際の、バイクを運転する顔に吹き寄せる風も心地よいものです。

  さて、当ASAでは、スタッフのほとんどがバイクで配達しています。都内の平坦で住宅の密集したエリアには、今でも自転車で配達する新聞販売店もあるようですが、当ASAの配達エリア内は坂道や傾斜が多いので自転車配達向きではありません。坂道のアップダウンを気にせずに、一人当たり400〜450件ほどの配達を時間内に終えるためには、どうやってもバイクのほうが向いています。

 ただし、当ASAでも、団地や大型マンションなどの集合住宅が密集しているエリアでは自転車で配達をしているスタッフがいます。使用するのはASAで用意している電動アシスト自転車。現地に着くと、団地の階段を上ったり、マンション内を歩いたりしながら新聞をドアポストに配達していきます。一つの棟を配り終えると隣の棟へと、次々と自転車で移動していきます。こういうエリアでは小回りの利く自転車のほうが向いているのかもしれません。

 配達を終えてASAに戻ってきた自転車スタッフはケロッとした顔で「お疲れ様でした」と挨拶して帰っていきます。
  大したものです。

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