しごと日記Q&A編

  エレベーターのない建物の配達は大変ですか?
(2022年6月号掲載)

  6月、雨の季節の到来です。
  梅雨の時期のおよそひと月半は、一年のうちでも配達のしづらい期間です。5月中は初夏を感じさせるさわやかな日が続きましたから、配達スタッフたちにしてみると、5月から6月にかけての天候の移り変わりは、まるでジェットコースターで急降下しているように感じられるかもしれません。

  梅雨時に限らず、年間を通して天候の影響を受けにくいのは、団地やマンションなど大型の集合住宅の配達です。一戸建ての住宅やアパートの立ち並ぶ住宅地の配達に比べると、一人当たりの受け持ち件数が少なく、あまり雨に濡れずに配り進めるので、経験の浅い新聞奨学生や学生アルバイトが配達を担当しています。
  ただ、4〜5階建ての集合住宅には、エレベーターのついていない棟もあり、配達する分の新聞を抱えて階段を駆け上がるのは、若い学生スタッフでも一苦労です。エレベーターのない建物で、新聞を配りながら上がるか、下りるか?スタッフたちの間でたびたび話題になります。

  「僕は下の階から順に配りながら上がっていきます。配り終えて下へ戻るときに、配達ミスがないか目視で確認できるでしょ?」と先輩スタッフが学生に教えていると、別のベテランスタッフが、「団地の配達は、大変でも配達分の部数の新聞をいったん最上階まで持って上がり、配達しながら下の階へ降りてくるのが鉄則だよ。下の階から配達しながら上がっていくと、もし配達部数を数え間違えていて最後に一部足りなくなったとき、もう一度最上階まで新聞を届けに行くことになるだろう?」とアドバイスしています。確かに。とはいえ、上か下か、どちらから配るかはスタッフ次第。

  学生たちの通う大学や専門学校では、この春から対面授業に切り替わったところが多いようです。「入学3年目にして、やっと大学で友達ができました」とうれしそうな顔で報告してくる学生もいます。その元気さで雨の季節も乗り切ってもらいたいものです。

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