しごと日記
集金の話 [1] (2005年10月号掲載)
今回紹介するのは購読料の集金の話です。当ASAでは、お客様にご利用いただいているご購読料のお支払い方法として、訪問集金、口座振替、クレジットカード払いなどがあります。 現在ご購読いただいているお客様のおよそ60%のお客様は、 訪問集金でお支払いいただいております(数年前までは90%以上のお客様が訪問集金でしたが) 。
基本的には、毎日配達をしている各区域の担当者がお客様のお宅を訪問して集金しています。
大体一人400部程度の新聞を配達しているとして、毎月250軒ほどのお客様を訪問することになります。
ところで、口座振替やクレジットカード払いでお支払いいただいているお客様から、
「うちは集金に来ないからサービスが悪い」というようなご指摘をいただくことがあります。
以前は、集金の際にご希望を伺って美術展の招待券など差し上げておりましたが、口座振替のお客様が
増えてきたこともあり、サービスが公平になるよう、招待券は「ASAだより」でのご応募に限定させていただいております。
古紙回収用の袋も、集金前にすべてのお客様のお宅にポスティング、もしくは朝刊に折り込んでお届けしています。
毎月25日頃になると、その月の集金業務が始まります。集金初日は「初集」と言い、
その月の全集金額の30%を集金することになっています。30%というと各区域70〜100軒のお客様を
一日の内に訪問することになります。そのため、通常は朝刊配達後仮眠をとって昼の12時に出勤しますが、
「初集」のこの日は“眠い目をこすりながら”10時に繰り上げ出勤します。
「初集」が平日に当たる月は夕刊の配達もあり、その時間は集金業務はできませんので2時間程度差し引くとして、
朝10時から夜8時まで、集金業務に費やす時間は8時間程になります。この時間で、
たとえば80軒を訪問して集金する場合、1時間で10軒、およそ6分で1軒のペースとなります。
もちろん、移動時間やお留守の場合もありますから、お客様とお話できる時間は1軒につき更に短くなります。
「集金の時、いつもバタバタしているわね・・・」とお思いのお客様、そのとおり、担当者はバタバタしているのです。
こんな調子で26日以降も毎日集金し、末日にはほとんどのお客様から購読料のお支払いをいただいています。
これが訪問集金の大まかな流れです。
次回は、お客様とのエピソードや、なかなかお会いできないケースを紹介します。
集金の話 [2] (2005年11月号掲載)
毎月の購読料を訪問して集金する訪問集金で、よくお留守のお宅に2、3度訪問してしまうことがあります。 タイミングの問題ですから気にはしていないのですが、中には恐縮されて「何度も来てもらって悪いわね」と お声をかけて下さるお客様もいらっしゃいます。月に一度の集金はお客様との大切なコミュニケーションの場でもあるのです。
以前、毎月決まった時間に集金をお願いしていた若いご夫婦のお宅で、急にお会いできなくなったことがありました。
旅行か何かで長期のお留守かとも思いましたが、ポストに新聞があふれているわけでもない……。
時間をずらして午前中や夜9時近くに伺ってもお会いできない。今までこんなことはなかったのに、
と心配しているうちに翌月の集金の時期になりました。
そのうち、数日間ポストに新聞がたまり始めました。何かあったのかな……?無用心なので、
ドアポストにたまった新聞を店に持ち帰り保管することにしましたが、それでも一向にご連絡がありません。
ある日、夕刊を配っていると、このお宅のドアが開いています。
戻ってこられたのかな……と思って声をかけました。「こんにちは、朝日新聞です!」
中から出てこられたのは、かわいい赤ちゃんを抱いた奥様でした。
そうです。奥様は出産のため実家に帰っておられたのです。ご主人は毎日残業が多く、
帰宅するのはいつも深夜だったので集金の時にもお会いできなかったのです。
新聞がたまっていたここ数日は、奥様を迎えに実家に行っていたとのことでした。
「おめでとうございます!」 ご夫婦と赤ちゃんの顔を見て自然に言葉が出ました。
もちろん、この後集金をお願いしたのは言うまでもありませんが、こういうお客様とのふれあいも集金の醍醐味です。
そんな昔話はさておき、現実には、学生さんや単身でお住まいの社会人の方など、 なかなかお会いできない方も多くいらっしゃいます。
以前ご紹介した通り、日時のご指定をいただければ、午前中に早起きしたり、
深夜10時、11時まで待って訪問することもあります。
ただ、一人暮らしの方はご指定の時間に伺ってもお留守のことがしばしばあります。
そうするとお会いできるまで一苦労することになります。学生さんや一人暮らしの方は、
「この時間なら必ず在宅している」という約束がなかなか出来ないと思います。
そこで、授業やアルバイト、仕事がお休みの日など、連絡の取れる電話番号を
集金の担当者に伝えていただけると大変助かります。それも面倒だ、とおっしゃる方には、自動振替をお薦めします。
実家のご両親の口座でもご利用いただけますから、特に学生の方にはお薦めです。
とはいえ、訪問集金は、伺う機会の少ないお客様とも顔を合わせられる大切な機会です。 「ご苦労様」……この一言で、次の一ヶ月また配達、集金と頑張れるのです。
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